ベトナム人の性格は日本人と似てる?意外な仕事観の違いとは?国民性に迫る

ベトナム人社員のイメージ
執筆者:

外国人採用サポネット編集部

こんにちは。今回執筆を担当する、企画担当のOです。
突然ですが、みなさんが想像する東南アジア人はどんな印象でしょうか。陽気でおおらかだけど、その分、細かいことは気にしないというイメージではないですか?ところが、実際はそのイメージと大きく違います。

今回は私がベトナムで就職していた経験を元に、ベトナム人の性格についてお話していきたいと思います。

最初に自己紹介をさせていただくと、私は、新卒でベトナムのホーチミンに渡り、現地ウェブニュース会社でセールスを担当、その後、取締役を経験しました。ベトナムには1年半滞在し、帰国後は株式会社マイナビグローバルで外国人材紹介の企画職に従事しています。

ベトナムに渡った当時、想像していたベトナム人の性格や、事前に調べていた情報とは違うことが多く驚いたことをよく覚えています。それはなぜなのでしょうか。

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べトナム社会主義共和国の基本情報

まずはベトナムの基本情報からご紹介しましょう。

南シナ海に面した東南アジアの国・ベトナムは、現在人口約9,500万人(2018年時点※) 、数年内に1億人を突破するといわれています。若者の人口が多く、日本とは真逆の人口ピラミッドです。キン族(越人)という民族が人口の90%を占めており、その他には約35の少数部族が国内に暮らしています。

公用語はベトナム語ですが、少数部族の中にはベトナム語が全く通じないことがあります。裁判沙汰になった際に、話が通じず、裁判が進まなかったという事例もあったほどです。

後述しますが、ベトナムという国は南北に細長い地形のためか、北部・中部・南部で文化圏、食文化、言葉それぞれが異なった特徴を持っています。

※参照:ベトナム社会主義共和国外務省|https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/vietnam/data.html

ベトナム人の性格は意外と日本人に似ている

冒頭でもお話した通り、一般的なベトナム人の性格のイメージは、「南の国々の人なので陽気でおおらか」で「開放的」、「適当なところが多い人々」といった印象だと思います。

しかし実際に接してみると、ベトナム人は「シャイで恥ずかしがり屋」な部分があり、「勤勉」で「大変真面目に働く人」がほとんどです。こう聞くと、日本人に似ていると思いませんか?一度打ち解ければ、笑顔の絶えない馴染みやすい人々です。

日本国内の多くの企業にベトナム人が受け入れられている理由は、親しみやすくまじめに働いてくれる方々が多いからなのです。

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ベトナム人といっても一括りにできない事情

ベトナム人の性格が日本人と似ていると紹介しましたが、細かく見ていくとベトナム人の性格はひとくくりに説明できないことがあります。

下記の地図を見ていただければわかると思いますが、ベトナムは北から南まで細長く続く地形をしています。実はこの北・中・南の地域で文化圏が分かれているのです。それが彼らの国民性に影響しています。

ベトナムの地図

例として、ベトナムの北部にある、首都ハノイと南部の大都市ホーチミンで比較してみましょう。

2つの都市の緯度差は10度程度(北海道と沖縄が15度程度)で、ハノイは大枠では日本と同じように四季がある「亜熱帯性気候」、ホーチミンは平均気温32度の「熱帯性気候」にあたり、かなりの差があります。そのような気候からか、ハノイの市民の傾向は消費より貯蓄を好み、堅実性があります。一方ホーチミンの市民はハノイよりも暖かい気候のせいか、より大らかで楽天的、消費志向が強い傾向です。

また、ハノイなどの北の地域は社会主義が色濃く残っており、歴史的な建造物なども多く、学術面でも進んでいます。文化の中心であり、政治都市です。一方、南側ホーチミンは、資本主義の影響を体現したような高層ビル群が立ち並び、ビジネスの中心地となっています。歓楽街なども発展しており経済都市として有名です。

両者は文化圏が違うだけでなく、言葉の発音もかなり異なります。方言のようなものですが、そのせいで同じベトナム国内にも拘らず会話が通じないことがあります。

このように同じ国内でも地域によって気候や文化が異なるため、性格なども少しずつ違ってくるのです。

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ベトナム人はみんなサッカー好き?

サッカーに熱中するベトナム人社員

文化の違いによって一括りで説明ができないベトナム人ですが、サッカーが大好きなところは共通しています。

ユースチーム(下部組織など)の試合でも国の代表試合でも、テレビにかじりつくようにして観戦し、人が集まります。それは仕事の時間中でも同じことです。「サッカーの観戦をしてもいいですか?」とベトナム人部下に懇願されたときは、とても驚きました。ほとんどのベトナム人社員たちが仕事中でも歓声を上げながら観戦していたことをよく覚えています。

試合に勝った日は、多くの人が、ベトナムの国旗をもって町中をバイクでクラクションを鳴らし、走り回りながら喜びを分かち合います。ベトナム全土で勝利のパレードを行います。そのため各地で渋滞が起こり、交通機関がマヒしたことで飛行機に乗り遅れたという日本人の話もよく聞きました。もし、ベトナム滞在中にサッカー戦があると聞いたときは、交通機関の遅れに気を付けた方がいいでしょう。

日本とは違うベトナム人の仕事観

性格では日本人と親和性の高いベトナム人ですが、仕事観は随分違います。どんな違いがあるか、紹介していきます。

ベトナム人は家族第一主義

ベトナム人は家族が第一です。これは東南アジア諸国ではよく見られる傾向でもあります。家族にイベントがあるときや、病気になったときは仕事を休んで側にいることはごく普通の行為として認識されています。逆に家族側も側にいてもらうのが当たり前と思っています。

ベトナム人はサービス残業はしないが、残業代が出るなら積極的

「外国人は残業をしない」というのはステレオタイプなところがありますが、世界的にみても残業を暗黙の了解で強いる日本文化の方が、奇怪です。ベトナムも同様で、基本定時になると学校の下校時間のように速やかに帰宅し始めますが、残業代が出る場合は別です。面接時に、「御社は残業が多いですか?」という質問をしてきた方がいるかもしれませんが、この質問の意図は、より残業をして稼ぎたいというニュアンス比率の方が圧倒的に高いと思います。(全員というわけではありませんが)

これは、他国、特に欧米とは違う状況かもしれません。ベトナム人は、長時間でも勤勉に働く方が多いので安心して任せられるのも良い点です。

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給与は目先の利益を重要視する

ベトナムの紙幣

給与に対する考え方も違います。

就職する際、日本人のように未来を見据えて選択するというよりは、今現在いくら稼げるかという目先の利益が重要視されているように感じます。

例えば、「将来的にマネージャー職を用意するが、採用時はさほど年収は高くない」という条件の場合、彼らには全く魅力的な求人にならないことが多いです。ベトナム人採用の際は、現在のスキルに見合った報酬を提示することが重要でしょう。

まとめ

ベトナム人の性格は日本人との親和性が高く、採用した際には良好な関係を築くことができるでしょう。

ただ、仕事観においては日本人と大きく違うため、一緒に働く際は日本のルールや文化を丁寧に説明し、企業側が理解して考慮すべき部分は柔軟に対応する必要があるでしょう。そうすれば、彼らは勤勉な性格で会社によく貢献してくれるはずです。

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