フィリピン人は働かない!?仕事観や日本で働く理由を解説!
こんにちは!フィリピン・マニラ駐在員の櫻井です。皆さんはフィリピン人の方と一緒に働いたことはありますか?異国の方と一緒に働くのは大変なこともありますが、反面、理解できれば大きな戦力として共に働くことができます。
今回はそんなフィリピン人の仕事に対する文化や価値観について、現地での体験を元にお話ができればと思います。
▼フィリピン人採用の際、絶対に関係する制度について確認する
目次
閉じる
急成長するフィリピン
フィリピンの人口は、外務省の基礎データによると約1億98万人(2015年フィリピン国勢調査※)、面積は日本の約8割程度です。現在、人口が急増しており、いずれ二億人国家になると言われています。
公用語は英語で、海外への出稼ぎ文化が根強い国です。多くは英語圏で働きますが、非英語圏で働くことへの抵抗感も比較的少ないようです。以前は日本で仕事を探すフィリピン人が多数でしたが、今はフィリピン人の出稼ぎ先でもっとも多いのはビザが取得しやすい中東諸国となっています。
詳しくは、過去の記事で紹介していますので、ぜひ読んでみてください。
※参照:外務省|フィリピン共和国(Republic of the Philippines)基礎データより
「フィリピン人は働かない」は本当か?
フィリピン人は働かないとよく言われがちですが、私は、働きすぎる日本人のほうがグローバルスタンダートではないと感じます。世界的に見ても、日本以外の国のほうがライフワークバランスの概念は浸透しています。また、フィリピン人は人によっては非常によく働きます。特に女性はよく働く印象です。
フィリピンは世界で唯一離婚制度がない国で、若くして子供を作ったものの男性が逃げ出してしまい、事実上のシングルマザーとして生きる女性が多く存在します (そのためシングルマザーの方に出会う確率は日本の比ではありません!)。
フィリピンは家族を何より大切にする文化をもっていますから、彼女たちは自分で子供を育てるためにも、とにかくよく働きます。家族を大切にするという“価値観=ライフワークバランス”、だけではなく、“家族を大切にする=子供のために一生懸命働く”、という意味合いも同時に浸透しているのです。
フィリピン人は家族を非常に大切にする
以前の記事でも紹介しましたが、フィリピン人は家族を非常に大切にします。家族に何かあった時は仕事を休むことは当たり前で、家族の用事を理由に遅刻や休暇を取っても文句を言う人はいません。家族を優先できる職場環境であるかどうかは、彼らにとって非常に重要な要素となります。
▶関連記事「現地に住んでわかったフィリピン人8つの特徴・性格」
フィリピン人は単純作業が得意だが、締め切りは忘れがち
フィリピン人は単純作業がとても得意です。長時間同じことをしていても飽きずに、最後まで作業をしてくれます。
ただ、時間や期日には遅れがちです。というよりは、守るという概念が存在していないと言っても過言ではありません。フィリピンには日本と違い、時間通りにやってくる公共交通機関もありません。こういったことも一因かもしれません。
また、週末のミサで締め切りなどをすべて忘却されてしまうことも多々あります。仕事を依頼するときは、期日についてこまめに確認をすることをお勧めします。
フィリピン人の給料日は月に2回ある
フィリピンで働いていると、「お金を貸して!」と言われることが頻繁にあります。なぜかというと、フィリピン人のほとんどの人は貯金をしておらず、給料日になるとすぐに現金を使ってしまい、所持金が1か月持たないからなのです。
そのためか、フィリピンでは、給料日が月に2回あります。冗談のようですが、これは本当です。
素直に一生懸命に働く国民性
フィリピンでは財閥が非常に強い権力を持っていることや、政治の不祥事も多く、一般人が国内で働くことにあまり期待がもてないように感じます。そのこともあって、海外への出稼ぎが多いのではないでしょうか。
一方、植民地支配をされてきた背景もあり、多くの従業員は雇用主に対して非常に素直です。基本、指示されたことをまじめに実行します。しかし、言わなくてもわかる「察しの文化」は、海外の多くの国がそうであるようにフィリピンにも存在しません。日本のような、行き届いたサービスは期待できません。
▶関連記事「現地に住んでわかったフィリピン人8つの特徴・性格」
まとめ
フィリピン人の採用には、彼らの働く動機と生い立ちが非常に重要になるでしょう。必死に働かなければならない理由を持っている人は、質はともかく一生懸命働きます。
逆にエリート層などは、意外と現場では使えないといったことも多いようです。日本と同じで、ハングリー精神はやはり仕事をするうえで大事な要素になるのではないでしょうか。
フィリピン人の仕事観は日本人と比べて大きく違います。外国人を採用するにあたって、日本の常識は一度忘れましょう。そのうえで、仕事観の違いを理解することで、優秀な人材を採用し活躍できる環境を整えていただければと思います。