人材を定着へ導く【登録支援機関】の業務とは?マイナビグローバルの支援サービスを公開
特定技能制度に関連する「登録支援機関」ですが、受入れ企業や特定技能外国人とはどのように関係する機関なのか知っていますか?また、どんな団体が登録支援機関を運営しているのでしょうか。
今回は登録支援機関であるマイナビグローバルが、登録支援の役割や委託のメリット、選び方や登録支援サービスの特徴について解説します。
登録支援機関の役割とは
特定技能制度について調べた方は、「登録支援機関」というワードを1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
登録支援機関とは、特定技能制度における外国人の支援を企業(受入れ機関)に代わって行うことができる機関のことです。
特定技能外国人を受け入れる際、特定技能外国人が日常生活や職場環境をスムーズに整えられるよう、企業には「支援計画」を立てて支援することが義務付けられています。
この支援計画に組み込む内容は、日本語や日本の習慣に不慣れな外国人が、日本で働くにあたって躓きやすかったり自力で解決しにくかったりする部分です。制度として義務化されていますが、そもそも海外から来日する外国人を雇用する場合、在留資格申請や住宅の準備などは企業が外国人をサポートしなければ困難なものです。支援は特定技能外国人であるなしに関わらず必要なことであり、特定技能制度ではこれを外部へ委託可能としました。
義務付けられてる支援の実施には時間がかかることや母国語での説明が必要なケースがあるため、自社ですべての支援を行うことが難しい場合もあります。そのような場合に、委託を受けて特定技能外国人を受け入れる企業の代わりに支援を実施していくことが「登録支援機関」の役割です。
特定技能外国人への支援は自社で行うことができる場合とできない場合があります。これは受け入れ企業が条件を満たしているかどうかによります。くわしくはコチラの記事をご覧ください。
特定技能制度と各機関の関係図
登録支援機関になるには国が定めた要件をクリアする必要があり、国からの認可がないと委託を受けられず、適切に支援を行わなかった場合は登録を抹消される場合があります。しかし、登録支援機関の数は2023年12月1日時点で9,114件まで増加※しており、国は実態を把握しきれていないと言われています。提供する支援や運用の実態に差があるのが実情です。
登録支援機関は特定技能外国人の受け入れ・定着に大きくかかわる重要な役割を担うため、支援の質や法令を順守しているかを見極める必要があります。
◆支援業務の代行は国が認めた機関・登録支援機関のみ可能
登録支援機関の制度上の役割は上記の通りですが、外国人社員が職場に定着し活躍できるかどうか、そのサポートの役割を担っているのが登録支援機関であると感じます。登録支援機関が機能し、支援がきちんと行われると外国人は安心して働くことができ、仕事環境に満足することで企業への定着の助けとなるのです。
※参照:登録支援機関(Registered Support Organization)|出入国在留管理庁
特定技能外国人への義務的支援
特定技能外国人への支援には、必ず行わなければならない支援(義務的支援)と行うことが望ましいとされる支援(任意的支援)があります。これらは外国人が十分に理解できる言語で提供する必要があり、多くは採用する外国人の母国語で説明が必要です。委託先を探す際、その登録支援機関に雇用したい外国人の母国語を話すことができる方がいるかどうか確認しておきましょう。
必ず支援を行わなければならない義務的支援には以下のものがあります。
事前ガイダンスの提供
特定技能外国人に対して、業務内容や報酬などの雇用条件の確認、働くための準備の説明(在留資格の申請方法・家の手配・引っ越し後に行わなくてはならない手続きの説明など)を行います。
また、特定技能外国人への支援にかかる費用を外国人本人から徴収しないことの説明、保証金の支払いや違約金等に関わる契約は不可であることの説明、母国の送り出し機関等に払っているお金がある場合はその詳細を確認するなど説明・確認事項は多岐に渡ります。
事前ガイダンスでの理解度が入社後の生活態度などにも繋がるため、丁寧な説明が必要です。1時間に満たないような場合は、事前ガイダンスを適切に行っていないとみなされるため注意が必要です。
また、特定技能外国人の日本語理解能力にあわせて、母国語での説明が必要となります。
出入国する際の送迎
特定技能外国人の海外からの入国および特定技能の活動終了による帰国に際し同行が必要です。
例えば、入国の際は国際空港や港から受入れ機関の事業所・住居までの送迎を行います。これは不法滞在や失踪などを行う外国人を出さないための施策でもあります。
国内在住者を採用する場合にはこの義務は発生しません。
住居確保・生活に必要な契約に係るサポート
不動産業者、賃貸物件に関する情報提供の他、必要に応じて外国人に同行して住居探しをサポートします。外国人の方が住居を借りるには保証人や契約書の問題があり非常にハードルが高いため受入れ機関や登録支援機関が間に入って契約をサポートしたり、もしくは、受入れ機関が寮や社宅などを用意したりします。電気・ガス・水道・銀行口座の開設などの契約に関しても必要な書類の提供・窓口の案内、場合によっては同行して手続きの補助を行います。
住居確保のサポートについては以下を併せてご覧ください。
▶ 住宅確保について疑問点や不安な点があれば、採用と併せてマイナビグローバルへお問い合わせください。
生活オリエンテーションの実施
金融機関、医療機関、交通ルールや生活ルール、生活必需品の購入方法など、安定的で円滑な日本生活を送るための情報を提供します。生活オリエンテーションは特定技能外国人が十分に理解することができる言語で行い、実施時間の目安は8時間以上、ただし日本での生活経験があれば最低4時間以上です。
こちらの説明も今後の日本での生活に直結するため、説明するだけでなく理解してもらうことが重要です。
日本語学習機会の提供を支援
日本語教室や日本語学校の入学案内の情報の提供や、自主学習のためのオンライン日本語講座や日本語教材の情報提供などを行います。また、必要に応じて利用契約の締結の補助や入学手続きを補助します。
相談・苦情対応
外国人から相談や苦情を受けた場合は適切に対応し、必要な指導や助言を行います。その際は外国人が充分に理解できる言語での対応が必要です。職場での些細な出来事の相談もひとつひとつ親身に対応し、長く働けるようにケアしていきます。
日本人との交流促進
特定技能外国人と生活または就労する地域住民との交流の場や地域の行事案内・参加の補助などを行い、交流の機会を提供することが義務付けられています。情報を提供するだけでなく、参加の手続きのサポートなども含まれます。
転職の支援
受入れ機関の倒産など、受け入れ側の事情により特定技能雇用契約を解除する場合は、次の受け入れ先を探す補助をします。特定技能制度は転職が可能です。そのことから、失踪する外国人はあまりいません。
定期的面談・行政機関への通報
特定技能外国人が不当な扱いを受けないようチェックし、また何かあった際に外国人本人から連絡できるようサポートします。
外国人と外国人の監督者(上司など)それぞれと3カ月に1回以上のペースで定期的な面談を行い、生活オリエンテーションの内容を再確認したり、働いている環境を確認します。もし労働関係法令に違反していると思われる場合は、関係行政機関へ通報することも登録支援機関の役目です。退職に繋がりそうな重要な相談もあれば、日々の些細な不安を聴くこともあります。
このように、義務的支援にはかなりの時間をかける必要があることがわかると思います。特に事前ガイダンスや生活オリエンテーションは実施時間についても細かく指定されていて、受け入れる企業からはハードルが高いとよく伺います。支援の詳細は特定技能運用要領に記載されているので確認してみてください。
特定技能制度と登録支援機関、支援については、以下の記事で更に詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
マイナビグローバルは登録支援機関です。初めての特定技能外国人受け入れでも安心してお任せください。支援業務の委託のご相談・資料請求はこちらから。
登録支援機関に委託するメリット
企業が登録支援機関へ委託をするメリット・デメリットはどんなものが挙げられるでしょうか。
【委託するメリット】
- 業務を教えることに注力できる
- 支援にかかる時間をカットできるので、日本人社員の負担が軽くなる
- 職場関係者以外が相手だと気軽に悩みを相談できるため、トラブルを防ぎやすい
膨大な支援業務を外部に任せられるため、企業は業務を教えることだけに注力できることが最大のメリットです。
事前ガイダンスは最低でも3時間、生活オリエンテーションは目安で8時間とされています。それ以外の業務があるだけでなく、支援を行うには事前準備が必要です。ノウハウがない場合は更に大変なため、支援を委託すれば人手不足の現場での更なる業務負荷を防げるでしょう。実際、中小企業などでは登録支援機関に依頼するケースが多いと感じます。
また、職場ではない第三者に相談ができることは、外国人にとっても安心しやすいというメリットがあります。実際、職場の悩みを職場の人に伝えるのは勇気がいるという話を特定技能外国人から聞きます。また、登録支援機関が持つ経験・実績を活かしたアドバイスが可能です。
突然の退職や休職などを防ぐためにも、悩み事を相談しやすい環境を整えることは非常に重要です。異国から知り合いなどもいない状態で暮らす外国人にとって、信頼できる人がいると定着しやすくなります。
委託するデメリットもある
このように支援業務の委託にはメリットが多くありますが、デメリットもなくはありません。例えば、内製化するよりも委託するほうが費用がかかってしまう点があげられます。また、内製化した場合でも相談窓口の設置など環境を整えるための費用など全く費用がかからないわけではありません。
しかし、先述の通り義務的支援には膨大な時間と専門的なサポートスキルを要するため、自社で行うのであれば専門部署を設けないと難しいでしょう。企業によって体制も予算もさまざまです。メリット・デメリットをふまえた上で自社に合う支援の形を選択することをおすすめします。
登録支援機関の委託費用
登録支援機関の「委託費用」については、制度で基準が決められているわけではありません。登録支援機関によって差があるのが現状です。国際厚生事業団が調査した調査によると登録支援機関の費用は、受け入れ時が平均 約287,000円、毎月払いが平均 約27,000円です。
▶ マイナビグローバルの【委託費用】に関するお問い合わせはこちらをクリック!
最初から1社に決めるのではなく、複数の登録支援機関から見積書をもらい、金額とサービスの内容を見たうえで選択しましょう。
必要な支援が含まれているか、支援計画に入っていない不要な支援が含まれていないか、支援内容が不明ですべてをインクルードされた金額で提示されていないかを確認してみてください。
委託先は途中で変更できるのか?
可能です。
既に登録支援機関に委託をしているけれど、支援の質に不安があったりうまく連携がとれなかったりするなど、上手くいかないことがあるかもしれません。そのような場合は委託先を変更することも選択肢の1つです。特定技能制度では、支援の途中での登録支援機関変更を認めています。
自社で受け入れた外国人社員と登録支援機関の関係がうまくいかなかったり、企業との相性の問題で思ったように支援が進まないこともあるでしょう。
そのような支援を不安に感じたり、よりよいサービスを期待したい場合は委託先の変更を検討することもおすすめします。
登録支援機関を選ぶ際の注意点
登録支援機関を選ぶ際や委託先を変更する際、特に注意すべきことがあります。
それは「取り扱い言語」についてです。
登録支援機関は登録要件に「外国人が十分に理解できる言語で情報提供等の支援を実施することができる体制を有していること」と義務付けられています。多くは母国語で対応することになります。登録支援機関登録申請書にも「対応可能言語」の記載が必要で、それ以外の言語は対応できないということになります。
受け入れる外国人の母国語の取り扱いの有無はもちろんのこと、今後の受け入れ予定も考慮するとよいでしょう。登録支援機関を2つ以上利用している施設のなかには、追加で受け入れた外国人の母国語の取り扱いがなかったため、別の登録支援機関へ委託したという場合が少なくはありません。
▼マイナビグローバルの登録支援サービスの事例を大公開!特定技能外国人の支援とはどういうものか?ぜひご覧ください。
マイナビグローバルの支援における6つの特徴
マイナビグローバルでは登録支援機関として多くの特定技能外国人のサポートを行っています。ここではマイナビグローバルのサービスの6つの特徴をご紹介します。
①豊富な実績
マイナビグローバルでは多くの実績を元に積み重ねたノウハウを活用して支援を行います。
マイナビグローバルの支援実績は2023年11月現在、2,700名以上。
この数字は、登録支援機関が支援した数としては非常に大きな数となっています。
外国人の支援には予想外のトラブルが起こりやすく、これらを未然に防いだり、足の事態に臨機応変に対応するためには経験と実績が必要です。支援実績の少ない登録支援機関の場合は、解決策を用意できないということも往々にしてあります。
安心してマイナビグローバルへお任せください。
②実績を元にしたワンストップサービス
経験と実績を元に、特定技能外国人と企業にとって必要な支援を、必要なタイミングでワンストップで提供します。入社前から入社後まで、躓きやすい部分を事前に予測し、丁寧にサポートします。
③確実な入社と企業負担の軽減
在留資格申請サポートや入社・引っ越し時期などの調整を始め、在留期間更新許可申請や各種届出サポート、出入国時同行も通常費用内で対応をしています。
特定技能制度や労務関係の情報提供等も適宜行い、企業の受け入れ負担を軽減します。
④制度理解・法令順守
特定技能制度における義務的支援は非常に細かい規定があり、これらを正しく行わない場合、法令違反として登録支援機関のみならず企業側の責任問題となってしまう場合があります。
登録支援機関は人材紹介会社以外にもさまざまな業態の企業・団体が登録しているため、特定技能制度や法令に関する知識や支援実績・スタッフの人数が充分でない可能性もあります。
マイナビグローバルでは支援経験豊富なスタッフが在籍しているほか、様々な言語に対応しており、法令順守のうえ適切に支援計画を実行しています。
特定技能外国人のご紹介・支援に関するご相談・資料請求はコチラから
⑤永住権取得を見据えた自立支援
自社で外国人に支援を行う場合や監理団体による支援の場合によくあるのが、受け入れる外国人に対してなんでもサポートしてあげてしまうことです。求職活動中の外国人と会話をすると「サポートされ慣れている」とよく感じます。
しかし、これから日本で自立して働いていく外国人の方々に対して、それは逆効果となって自立の機会を逃してしまいます。マイナビグローバルでは日本の習慣やルールなどをきちんと理解してもらうことに注力しながら、きちんと自立して在留していけるような支援を行っています。これらは第三者という距離感だからこそできるサポートであり、外国人側もアドバイスを素直に受け入れやすいという側面があります。
⑥多言語支援が可能
マイナビグローバルでは、べトナム語を始め、ネパール語、ビルマ語、英語、インドネシア語での対応が可能です。
先述の通り、支援には採用する外国人が十分に理解できる言語を用いなければなりません。N2程度の日本語能力を持っていれば日本語での説明でも問題ありませんが、多くの特定技能外国人には母国語での説明が必要になります。労働条件や就業規則などは難しい日本語を用いることが多いからです。
登録支援機関に委託を行う際は、雇用したい外国人の母国語に対応しているかを必ず確認しましょう。
マイナビグローバルで紹介可能な業種
マイナビグローバルでは以下の分野で特定技能外国人のご紹介が可能です。
お問い合わせは、下のバナーからご連絡ください。
- 介護
- 外食業
- 宿泊業
- 飲食料品製造業
- 農業
- 素形材産業
- 産業機械製造業
- 電気・電子情報関連産業
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このように、特定技能制度における支援は単なる義務ではなく、特定技能外国人の日本での生活を支える重要な役割を持っています。外部への委託を検討している場合は慎重に検討を行って選択することをおすすめします。委託先を選ぶにあたりお困りの場合は、マイナビグローバルへお気軽にお問い合わせください。