外国人採用の成功事例・定着事例を紹介【独自の事例あり】
外国人労働者の受け入れを検討しているものの、まだ外国人材を雇用したことがないという企業は多いのではないでしょうか。人手不足の解消に役立つことは間違いないと思いつつ、外国人採用に踏み切れずにいる理由のひとつには、「外国人雇用のメリットがわからない」ということもあるかもしれません。
また、外国人雇用という選択肢が、自社にとってベストであるかどうかに疑問を抱いているという企業もあるかもしれません。そこで今回は、外国人労働者の受け入れで成功した事例を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
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- 外国人労働者受け入れの現状
- インタビューから見る、外国人労働者受け入れのメリット
- 外国人労働者受け入れにはデメリットもある
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外国人労働者受け入れ成功事例
- 【飲食店】WEB面接に切り替え、全国から候補者が集まり応募数が増加(社名非公開)
- 【介護】いち早く特定技能外国人を採用、自社支援で人材定着に成功「株式会社ベネッセスタイルケア」
- 【農業】繁忙期でも細部に手が行き届くようになり売上増加に成功「有限会社高儀農場」
- 【食品メーカー】不利な立地だからこそ、住環境を整えて採用に成功(社名非公開)
- 【製造販売業】留学生の活躍で町工場から世界企業への大規模展開に成功「本多機工株式会社」
- 【製造販売業】外国人労働者にとっての働きやすさを追求した結果、ダイバーシティ推進に成功「カシオ計算機株式会社」
- 【製造業】ステップアップして高度外国人材の受け入れ実現に成功「フルヤ工業株式会社」
- まずは、法律や手続きのルールをきちんと守って採用しましょう
- まとめ
外国人労働者受け入れの現状
厚生労働省が公表している「外国人雇用状況」の届出状況まとめによると、2023年10月末時点での日本における外国人労働者数は2,048,675人です。企業に外国人労働者数の届け出が義務化されて以降、最も多い人数となっています。
2,048,675人の外国人労働者を在留資格別に見てみると、もっとも多いのが「身分に基づく在留資格」の615,934人で全体の30.1%、次いで「専門的・技術的分野の在留資格」が595,904人で全体の29.1%を占めています。以降は、「技能実習」の412,501人、「資格外活動」は352,581人です。
外国人労働者数の推移
冒頭で述べた通り、日本における外国人労働者数は2023年10月末時点で過去最高数を記録しています。東日本大震災が起きた翌年の2012年に約4,000人減少した以外、基本的には2008年以降右肩上がりで伸び続けています。
また、「専門的・技術的分野の在留資格」「技能実習」「資格外活動」「身分に基づく在留資格」と4つの在留資格の外国人労働者数も、前年と比べて減少した年がほとんどありません。つまり、多くの企業が人手不足解消のために外国人を雇用し始めているということです。
特定技能外国人の受け入れが急増
ここ数年で特に増えているのは、「技術・人文知識・国際業務」「特定技能」などが該当する「専門的・技術的分野の在留資格」を有した外国人労働者数です。2019年の約32,9000人と比べて、2023年は約596,000人と、約267,000人も増加しています。
なかでも急増しているのがインドネシア人材です。
2019年には51,337人だったインドネシア人労働者が、2023年には121,507人にまで増加しています。特定技能外国人においても、インドネシア人材が大きく数を増やしています。
マイナビグローバルが、日本での就職を希望する国内在住の外国人に対して行ったアンケートによると、59.8%が特定技能1号で働きたいと回答しました。特定技能1号で働きたい理由としては「働きたい業界・職種があるから(59.6%)」が最も多く、2位の「自分のスキルを活かせそうだから(39.5%)」と、大きく差が開きました。
【調査概要】
■調査対象:日本に在留する外国人 ■調査期間:2024年1月18日~2024年2月1日
■依頼方法:マイナビグローバルの登録者、提携する日本語学校・専門学校等の留学生、日本での就職を希望するFacebookグループ・コミュニティーへの案内
■調査方法:インターネット調査 ■有効回答数:582件 ■調査機関:株式会社マイナビグローバル
▶出典:日本在留外国人の日本での就労意欲・特定技能への意識に関する調査(株式会社マイナビグローバル)
インタビューから見る、外国人労働者受け入れのメリット
外国人労働者の受け入れのメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
◆ 外国人労働者への支援に取り組むことで現場の日本人社員の働き方が変わる
◆ 訪日外国人や海外拠点への言語対応が可能になる
実際に外国人材を雇っている農家や介護施設からどんな声が上がっているかは、下記のインタビュー記事からご確認いただけますので、ぜひあわせてご覧ください。
▶関連記事: インタビュー|外国人採用サポネット
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外国人労働者受け入れにはデメリットもある
外国人労働者の受け入れにはデメリットもあります。ひとつは、採用時の手続きやルールに関して覚えなければいけないことがあることです。
また、文化や習慣に違いがあるため、お互いに理解しておかなければトラブルに発展する可能性もあります。しっかりとコミュニケーションをとることで、お互いに理解を深めることがより大切になってくるでしょう。
外国人労働者受け入れ成功事例
続いては、外国人労働者受け入れに関する成功事例を紹介します。
【飲食店】WEB面接に切り替え、全国から候補者が集まり応募数が増加(社名非公開)
地方観光地の飲食店で、2名の日本人社員で店舗を運営、オールシーズン人手が必要な状況でした。外食分野で受け入れが可能な特定技能外国人の採用を検討していましたが、地方は都心に比べ応募がなかなか集まりません。そこで、面接をWEBに切り替え、全国から多くの応募を集めることに成功しました。
また、外食業ということでスキル面より人柄重視の採用を行い、更に採用対象者の幅を拡大。1名が入社をしました。その方の働きが非常に優秀で活躍されたことから、現在は追加で3名の入社を進めているといいます。
外食分野における外国人採用成功事例の続きは、以下からご覧ください。更に多くの事例を紹介しています。
【介護】いち早く特定技能外国人を採用、自社支援で人材定着に成功「株式会社ベネッセスタイルケア」
介護や保育・学童などのそれぞれの分野で人に寄りそった事業を展開している「株式会社ベネッセスタイルケア」は、介護分野における深刻な人材不足に備え、2019年の特定技能制度の創設直後から特定技能外国人の採用をスタートしました。
特定技能のメリットは、EPAなどに比べて活用しやすく、自由度が高いことから研修スケジュール・内容を自社で決定で切ることだと言います。支援は外部委託せずに自社でとり行い、自社が介護において重要視する部分をきちんと教育、業務への姿勢なども正しく伝えられるそうです。
そのようにして密な関係性を築きながら人材を育成した結果、現在は24名(2022年1月時点)がベネッセスタイルケアで活躍しています。
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【農業】繁忙期でも細部に手が行き届くようになり売上増加に成功「有限会社高儀農場」
フルーツトマトやイチゴ、米などを育てている「有限会社高儀農場」は、日本で働くことによってより高い農業技術を身につけたいと希望している技能実習修了生を雇用しました。その結果、作物の手入れや出荷の段取りに関して徹底できなかった部分を補完することに成功しています。
しかも、労働力が安定していることから、中長期の計画を立てられることも大きなメリットだったといいます。
参考:一般社団法人全国農業会議所「農業分野における特定技能外国人受入れの優良事例集」|PDF
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【食品メーカー】不利な立地だからこそ、住環境を整えて採用に成功(社名非公開)
人手不足が深刻化するなか、初めて外国人雇用に踏み切った食品製造業の会社があります。
関東ではあるものの、他社よりも少々立地が不利であった同社は、立地の不利な面をカバーするために、寮や電動アシスト自転車などを用意し、暮らしやすい環境を整えました。
また同社は「スキルは入社後に育成する」という考えのもと、経験や知識よりも人柄や日本での生活ルールが身についているかを重視して採用を行い、大人数の採用に成功しました。
さらに多くの食品製造業における外国人採用の事例は、こちらで紹介しています。
【製造販売業】留学生の活躍で町工場から世界企業への大規模展開に成功「本多機工株式会社」
産業用特殊ポンプの設計・製造・販売をおこなう「本多機工株式会社」は、2008年にグローバル展開のためにチュニジア人を採用したことを皮切りに、延べ14人の外国人材を採用しています。その結果、海外ユーザーに現地語で対応することが可能となり、アフターフォローまできめ細かくおこなってくれると高く評価されることになりました。
さらに、海外の新規顧客獲得や仲介業者・中間コストの削減にも成功して、現在では海外売上比率が6割にまで増加しています。
参考:経済産業省貿易経済協力局「高度外国人材活躍企業50社」|PDF
【製造販売業】外国人労働者にとっての働きやすさを追求した結果、ダイバーシティ推進に成功「カシオ計算機株式会社」
電子機器の製造販売を手掛けている「カシオ計算機株式会社」は、日本語能力向上のためにビジネス日本語能力テストの受験料を補助するなど、外国人労働者がストレスを感じず気持ちよく働ける環境づくりに力を入れ続けています。その結果、外国人労働者と日本人社員、外国人労働者とお客さまとのコミュニケーションが活性化され、外国人労働者のみならず誰もが気持ちよく働ける環境づくりが進みました。
また、ダイバーシティが推進されたことで、自社に関わる誰もがお互いの価値観を尊重できるようになってきたといいます。
参考:厚生労働省「外国人の活用好事例集~外国人と上手く協働していくために~」|PDF
【製造業】ステップアップして高度外国人材の受け入れ実現に成功「フルヤ工業株式会社」
あらゆる業種のプラスチック製品をあつかうフルヤ工業株式会社は、18年にわたってベトナム人材を受け入れてきています。そのなかでも特筆すべきは、2017年に、国内で確保できなかった金型の技術者をベトナムから日本に呼び寄せたことです。
受け入れ当時は、企画や設計を顧客に提案できるレベルにはなかったものの、金型の知識や機械の操作には長けていたため、家族も一緒に呼び寄せてスキル磨きに勤しんでもらった結果、現在では、同社の企画や開発に欠かすことができない技術者へと成長しているといいます。
参考:経済産業省|中小企業向け補助金・総合支援サイト「ミラサポplus」
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まずは、法律や手続きのルールをきちんと守って採用しましょう
外国人材の受け入れ成功事例を知ると、今すぐにでも自社でも受け入れを進めたいと思うかもしれません。しかし、受け入れにあたっては、法律や手続きのルールをきちんと把握することがとても大切です。
不法就労であることを見抜けなかったり、説明不足であったがために外国人労働者との間でトラブルが起きてしまったりすることもあります。そのため、まずは外国人雇用の制度や法律をしっかり確認することがとても大切です。
正しい手続きや採用方法について、また、どんな在留資格で受け入れることが自社に向いているのかについて詳しく知りたいなら、ぜひマイナビグローバルにご相談ください。外国人雇用に関しての疑問やお悩みにもお答えしますので、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ
不明な点、あやふやな点をなくしたうえで雇用することは、外国人材雇用のメリットを最大限引き出すことにもつながります。
今回紹介した成功事例をお手本や目標にするのではなく、過去の成功事例を“超える”ことを目指して、外国人材雇用における新たな礎を築いてみてはいかがでしょうか。