在留資格(就労ビザ)を更新したい!必要書類と条件を確認しよう

外国人が日本で働くためには、活動の内容に適した在留資格が必要です。この記事では、在留資格の更新に必要な書類と条件について説明します。また、「どのような場合に在留資格が更新できないのか」、「本人以外の人が手続きをしても良いのか」などといった疑問にもお答えします。なお、本記事内の「就労ビザ」の表記は、技術、人文、国際業務を指します。その他の在留資格は含みません。

在留資格の更新の種類

外国人を雇用している企業は、「いつの間にか在留期限が切れて不法滞在になってしまった」ということがないように、外国人労働者の在留期間の把握と管理が必要です。この章では、在留期間についての簡単な説明と、更新の種類についてご説明します。

在留期間は人によって異なる

在留資格の申請時に許可される在留期限は人によって異なり、一律で何年間と決まっているわけではありません。勤務先の企業や職種、年収によって在留期間が異なるため、更新時期には注意が必要です。毎日忙しく業務をこなすうちに、気がついたら在留期限ギリギリになってしまったり、在留期限を過ぎて不法滞在になってしまったりする可能性もあります。

在留の更新方法(期間のみ更新する場合)

在留資格の更新は、正確には「在留期間更新許可申請」と言います。
勤務先や業務内容に変更が無い場合の手続きで、比較的スムーズに更新許可を得ることができます。申請先は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署です。申請書は、法務省のホームページからダウンロードできますので、必要に応じて利用してください。
申請者は原則本人ですが、法定代理人や取次者も申請することができます。会社が代理で申請する場合の詳細は後述します。

在留資格の変更方法(勤務先・業務内容に変更がある場合)

勤務先や業務内容に変更がある場合は、在留資格の更新ではなく、「在留資格変更許可申請」をおこないます。転職の場合は、新しい勤務先での業務内容・給与などについて審査があります。職務内容を変更する場合は、就労ビザを取得するときと同じ審査があり、審査期間は2週間から1か月程度かかります。
在留期限(平均的な期間)は、企業や職種、年収によって異なります。そのため、更新時期は個々人によってバラバラになりますので、注意が必要です。なお、本来の在留資格に基づく活動を行なっていない場合は、在留資格そのものを取り消されてしまう場合がありますのでご注意ください。

申請先は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署です(在留期間の更新の場合と同じ)。申請書は、法務省のホームページからダウンロードできます。在留資格の変更も、申請者は原則本人ですが、法定代理人や取次者が申請することも可能です。詳細は後ほどご紹介します。

参考 法務省|在留期間更新許可申請
参考 法務省|在留資格変更許可申請

就労ビザ更新の審査のポイント

ここでは、就労ビザを更新する際の審査のポイントについてご説明します。

審査のポイント(更新される際の条件)

就労ビザの更新では、これまでの在留状況と、今後の生活状況を踏まえて審査が行われます。第一に、現在の活動と在留資格の内容が合っているかどうかが重要です。例えば、「在留資格が技術なのに、単純労働を行なっていた」など、資格範囲外の活動をしていると就労ビザを更新できない可能性があります。
次に、上陸許可基準と滞在中の活動が適合しているかという点です。そもそも、就労できない在留資格で、資格外活動の許可を得ずに活動していた場合は、上陸許可基準と滞在中の活動が合致していないと見なされてしまいます。
さらに、滞在中の行動も重要視されます。違反行為などの素行不良がなかったか、生計を立てられているか、雇用・労働条件が適正であるか、税金の未納はないか、在留カードを紛失したり更新を忘れたりしていないか、などといった点が審査の対象になります。
在留資格の変更や、在留期間の更新については、法務大臣が適当と認める場合にのみ許可されています。どのような基準で許可が下りるのかについては、在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドラインに詳細が掲載されています。更新の申請をする前に、一読することをおすすめします。

就労ビザ更新が難しくなる場合

就労ビザの更新が難しくなる場合について、具体的にご紹介します。
まずは、罪を犯し、刑事罰に処されてしまったケースです。「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」には、「素行については、善良であることが前提となる」と記載されています。退去強制事由にあたるレベルの犯罪行為や、不法就労の斡旋を行うなど、出入国在留管理行政において見過ごせない行為があった場合には素行不良と判断されます。
また、「うっかり在留カードを紛失して、そのままになっている」といったこともマイナスポイントです。在留カードは、もし紛失してしまったら再交付申請をしなければいけません。再交付申請の義務を怠ったと見なされれば、就労ビザの更新が難しくなります。
また、在留資格を変更しないまま資格外の活動をしてしまうと、不法就労となります。さらに、税金を滞納している、もしくは滞納していたことがあると、納税義務を履行していなかったとしてマイナス評価になります。

在留期間を更新する場合の流れ(変更点がない場合)

在留資格を変えずに、期間だけ延ばしたい場合の手続き「在留期間更新許可申請」の流れをご紹介します。

必要な書類

申請に必要な書類は以下の通りです。

● 申請書(在留期間更新許可申請書)*日本人の配偶者がある人や、日系人の配偶者などの場合は身元保証書が必要。
● 本人の写真1枚(申請書に添付
● 日本での活動内容に応じた資料
(勤務先によって異なります。詳細は法務省の「技術・人文知識・国際業務」のホームページをご覧ください。)
 ➣ 四季報の写しまたは日本の証券取引所に上場していることを証明する文書の写し
 ➣前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
(受付印のあるものの写し)など
●在留カード
(提示。本人以外が申請する場合は、在留カードのコピーを提示)
● 旅券又は在留資格証明書
(提示)

必要な費用

申請が許可された際に収入印紙4,000円が必要です。

申請の期限

在留期間の満了する日以前とされています。6か月以上の在留期間を有する場合には在留期間の満了するおおむね3か月前から申請が可能です。ただし、入院、長期の出張等特別な事情が認められる場合は3か月以上前から申請を受け付けることもあります。

参考 法務省|在留期間更新許可申請

在留資格に変更が必要な場合の流れ(変更点がある場合)

現在の在留資格(就労ビザ)に指定されている職務以外のことをしたい場合や、勤務先が変更になる場合は、「在留資格変更許可申請」が必要です。就労ビザ更新のタイミングで変更が必要な場合は、これまでの資格を放棄して、別の在留資格をとる流れになります。

必要な書類

申請に必要な書類は以下の通りです。申請書は、在留資格に応じて使用する様式が異なりますのでご注意ください。

● 申請書(在留資格変更許可申請書)*日本人の配偶者がある人や、日系人の配偶者などの場合は質問書と身元保証書が必要。
● 本人の写真1枚
(申請書に添付)
● 日本での活動内容に応じた資料
(勤務先によって異なります。詳細は法務省の「技術・人文知識・国際業務」のホームページをご覧ください。)
 ➣ 四季報の写しまたは日本の証券取引所に上場していることを証明する文書の写し
 ➣前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
(受付印のあるものの写し)など
● 在留カード
(提示。本人以外が申請する場合は、在留カードのコピーを提示)
● 旅券又は在留資格証明書
(提示)

費用

申請が許可された際に収入印紙4,000円が必要です。

期限

在留資格の変更の事由が生じたときから在留期間満了日以前までに申請を行なってください。

会社が在留資格の手続きを行ってもよい場合

本人が忙しくてなかなか在留資格の手続きにいけない場合は、会社が代わりに手続きをしてもいいのでしょうか。また、在留資格の更新には費用がかかりますが、本人と会社のどちらが負担すべきなのでしょうか。

申請取次の承認を受ければ可能

在留資格に関する手続きは、申請人本人のほか、法定代理人と取次者が行うことができます。申請取次の承認を受ければ、本人を雇用している企業の職員がおこなうことも可能です。

申請取次の研修会のスケジュールは要確認

申請取次の研修会は公益財団法人入管協会が実施していますが、今年の研修会については、新型コロナウイルスの影響により中止が相次いでいるので、最新情報をホームページで確認してください。

在留資格の更新費用は会社持ち?本人負担?

「在留資格の更新費用を会社と本人のどちらが持つべきなのか」という点については、特に法律の定めがあるわけではなく、会社の方針によって対応が異なります。会社が雇用継続を期待して外国人に在留資格の更新手続きを命令する場合には会社負担も妥当と考えられるでしょう。

まとめ

今回は、在留資格(就労ビザ)の更新方法についてご紹介しました。在留期間の更新のみで済む場合と、在留資格の変更が必要になる場合がありますので、確認が必要です。
在留資格更新における審査のポイントは、在留資格の範囲内での活動を行なっているかという基本的なチェックポイントと、これまでの行動、これからの生活などがチェックされます。日本で果たすべき義務を果たし、平穏に暮らしてきたかが重要な点です。犯罪歴があるなど、素行が悪いことを原因に更新できないこともあります。また、更新には時間がかかるので、期限ギリギリではなく、余裕を持って申請をおこなってください。
雇用している会社の職員が申請取次の認定を受けていれば、外国人労働者の代わりに申請することができます。ただし、2020年に関しては申請取次研修会の中止が相次いでいるので、参加をご検討中の場合は、最新情報を参照してください。