在留資格オンライン申請の利用方法・審査期間は?リアルな体験談も紹介!
在留資格に関する一部の申請をオンラインで行えることをご存じでしょうか。24時間365日使える便利なオンライン申請ですが、在留資格や申請を行う人によって、必要な手続きや添付する資料が異なるので、複雑だともいわれています。
この記事では、複雑な在留資格のオンライン申請について、実際に申請を行っている立場から、わかりやすく解説します。
メリットの他に、申請方法についても詳しく解説しています。
目次
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申請者の立場から見たオンライン申請のメリット5つ
在留資格のオンライン申請は、申請者から見るとメリットが5つあります。
- 在留資格申請の進捗を管理しやすい
- 申請不備が起きにくい
- タイムラグが少ないため、申請スピードが早い
- 従来の窓口申請より費用が安い
- 在留カードを郵送で受け取ることが可能
順に、メリットの詳細を解説していきます。
メリット①在留資格申請の進捗を管理しやすい
まず、在留資格のオンライン申請のメリットとしては、進捗を管理しやすい点が挙げられます。
従来の申請では、外国人本人が窓口で申請を行うために、仕事を休まなければいけない場合もありました。しかし、オンライン申請では企業や登録支援機関が申請でき、申請に関する連絡もメールで送られてくるため、企業でも手続きの進捗管理ができるようになっています。書類の準備は必要であるものの、外国人本人が仕事で忙しい場合や入管が遠方にある場合でも、オンライン申請は24時間365日行える点は大きな利点です。
メリット②申請不備が起きにくい
在留資格のオンライン申請の場合、申請不備が起きにくい点もメリットです。
従来のオフラインで在留資格申請を行う際、書類不備などが申請後に判明することが多く、そのたびに申請のやり直しをしなければいけませんでした。
しかし、オンライン申請の場合では、入力内容に不備があると、リアルタイムで知らせてくれます。間違えやすいパスポート番号なども照合してくれます。
メリット③タイムラグが少ないため、申請スピードが早い
オンラインシステムを利用して在留申請を行うと郵送での書類のやりとりが発生しないため、スピード感をもって申請を進めることができます。
なかなか入管に行けない人でも、オンライン上で対応できます。書類不備などのミスも作業中に判明するため、従来の申請で発生することの多かった差し戻しの時間を鑑みると結果的に時間が短くなるともいえます。
メリット④従来の窓口申請より費用が安い
在留資格のオンライン申請は、従来の窓口申請よりも費用がかからないのも注目すべきポイントです。
2025年4月1日から在留資格申請などに必要な手数料が改定され、オンライン申請のほうが安価に手続きできるようになりました。具体的な手数料は、以下の表をご覧ください。
【窓口申請とオンライン申請の手数料一覧】
| 手続き | 窓口申請 | オンライン申請 |
| 在留資格変更許可 | 6,000円 | 5,500円 |
| 在留期間更新許可 | 6,000円 | 5,500円 |
| 再入国許可(1回限り) | 4,000円 | 3,500円 |
| 再入国許可(数次) | 7,000円 | 6,500円 |
| 就労資格証明書の交付 | 2,000円 | 1,600円 |
上記の表の通り、オンライン申請と窓口申請では、オンライン申請のほうが手数料を500円程度安く済ませられます。
入管の窓口に行くための交通費などを考えると、500円以上の金額を節約できる場合もあるでしょう。
メリット⑤在留カードを郵送で受け取ることが可能
在留資格のオンライン申請で一定の条件を満たすと、在留カードを郵送で受け取ることができます。
入管が遠い場合や、窓口が開いている時間に仕事などで受け取ることができない場合などにも対応できるので、便利です。
オンライン申請が可能な手続きは7種類
次に、オンライン申請可能な手続きについて解説します。オンラインで申請できる手続きは、以下のとおり7種類です。
- 在留資格認定証明書交付申請…日本で行おうとしている活動内容が在留資格の条件に該当することを証明する書類の交付を申請
※中長期的に日本に滞在しようとする外国人が、日本に入国する前に海外現地の日本大使館でビザ申請を行う時に必要 - 在留資格変更許可申請…在留資格の変更があるときに行う申請
- 在留期間更新許可申請…在留期間の更新をしたいときに行う申請
- 在留資格取得許可申請…在留資格を取得するための申請
- 就労資格証明書交付申請…日本で行うことができる就労活動を証明する書類の申請
- 再入国許可申請(②~④と同時申請)…出国から1年以内に再入国する場合に必要な申請
- 資格外活動許可申請(②~④と同時申請)…持っている在留資格に沿わない活動で収入を得る許可の申請
これら7種類の在留資格に関する手続きで、オンライン申請を活用できます。
就労ビザ申請の手続きについては以下の記事で詳しく解説しています。
オンライン申請が可能な在留資格
オンライン申請は、すべての在留資格において可能というわけではありません。オンラインで申請可能な在留資格は、以下の通りです。
【オンライン申請が可能な在留資格】
| 教授 | 日本国内にある大学・企業などの組織に所属しているすべての外国人 |
| 芸術 | |
| 宗教 | |
| 報道 | |
| 法律・会計業務 | |
| 医療 | |
| 教育 | |
| 介護 | |
| 文化活動 | |
| 公用 | すべての外国人 |
| 興行 | |
| 特定技能 | |
| 研修 | |
| 経営・管理 | |
| 研究 | |
| 技術・人文知識・国際業務 | |
| 企業内転勤 | |
| 技能 | |
| 高度専門職 | 高度専門職の在留資格を持ち、この表のオンライン申請可能な在留資格の活動内容に該当する外国人 |
| 技能実習(企業単独型) | すべての外国人 |
| 技能実習(団体監理型) | すべての外国人 |
| 留学 | すべての外国人 |
| 家族滞在 | 扶養者がオンライン申請の対象範囲の場合、申請対象となる |
| 日本人の配偶者等 | すべての外国人 |
| 永住者の配偶者等 | |
| 定住者 | |
| 特定活動 | 告示により異なる |
※…「外交」、「短期滞在」または「特定活動(出国準備期間)」の在留資格、またはこれらの在留資格への変更を希望する外国人は対象外
以上のように、オンライン申請ができる在留資格は決まっています。「特定活動」については、一部のみ許可されているので、申請しようとしている特定活動がオンライン申請に対応しているかのチェックが必要です。
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オンライン申請の利用対象者
オンライン申請の利用対象者は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
- 外国人本人・法定代理人・親族(配偶者・子・父または母(法定代理人を除く))
- 弁護士・行政書士(個人ごとの認証IDによる利用)
- 所属機関・公益法人・登録支援機関・監理団体などの職員
以上の3種類に分けられています。利用対象者ごとに必要な書類や条件が違うので、注意しましょう。
③の「所属機関」とは、外国人の受入れ企業などのことです。③については、以下で詳しく解説します。
所属機関などの職員が行う場合は、条件が定められている
所属機関や公益法人・登録支援機関などの職員が手続きを行う場合、さまざまな条件があります。
まず、どの機関の職員が対応するかによって代理で申請を行える外国人の対象が異なります。以下で詳しく解説します。
【所属機関などが代理でオンライン申請を行うことが可能な外国人】
1.所属機関の職員が代理で申請可能な外国人
- 所属機関に受け入れ予定、またはすでに受け入れている外国人
- ①の家族として在留資格「公用」で在留予定・在留する外国人
- ①の扶養を受ける在留資格「家族滞在」や扶養を受ける活動を指定されている在留資格「特定活動」で在留予定・在留する外国人
- ①の配偶者または子で、在留資格「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」で在留予定・在留する外国人
- ①~④に掲げる者の日本に在留する法定代理人
2.監理団体の職員が代理で申請可能な外国人
※条件を満たせば、「1.所属機関の職員」と同じ外国人のオンライン申請が可能になります。
3.登録支援機関の職員が代理で申請可能な外国人
※所属機関からオンライン申請の代行依頼を受けていない外国人の申請はできません。また、新規利用申出を行った入管に誓約書を提出する必要があります。
4.公益法人の職員が代理で申請可能な外国人
- 所属機関に受け入れ予定、またはすでに受け入れている外国人
- ①の家族として在留資格「公用」で在留予定・在留する外国人
- ①の扶養を受ける在留資格「家族滞在」や扶養を受ける活動を指定されている在留資格「特定活動」で在留予定・在留する外国人
- ①の配偶者または子で、在留資格「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」ので在留予定・在留する外国人
※オンライン申請の代行依頼を受けていない外国人の申請はできません。並びに、新規利用申出が承認された後に利用申出を行った入管に誓約書を提出する必要があります。
また、代理で申請を行う際に必要な書類として「申請等取次者証明書の写し」や「研修会の修了証書等の写し」があげられます。どの書類が必要であるかも、機関によって異なります。
以下のように定められています。
【必要書類】
- 所属機関、監理団体:「申請等取次者証明書の写し」または「研修会の修了証書などの写し」
- 登録支援機関、公益法人の職員:「申請等取次証明書の写し」
利用者によって申請できる手続きは異なる
オンライン申請の利用者によって、申請できる手続きは異なります。以下の表で解説します。
| 在留資格認定 証明書交付申請 | 在留資格変更 許可申請 | 在留期間更新 許可申請 | 在留資格取得 許可申請 | 就労資格証明書 交付申請 | 資格外活動 許可申請 | 再入国 許可申請 | |
| 外国人 本人(※1) | 不可 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 法定代理人 (※1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 親族(※1) | △(※2) | △(※3) | △(※3) | △(※3) | 不可 | 不可 | △(※3) |
| 弁護士 ・行政書士 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 所属機関 などの職員 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
※1…マイナンバーカードが必要です。
※2…在留資格「文化活動」「留学」「家族滞在」「特定活動(一部)」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の配偶者・子・父または母が日本に在留している場合に限り申請できます。
※3…手続き対象の外国人が、16歳未満の場合、または疾病やそのほかの事由により自ら申請できない場合に限り、申請できます。
在留資格変更許可申請書の書き方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
在留資格オンライン申請の流れ
オンライン申請の流れについて解説します。オンライン申請は、以下の流れで申請を進めていきます。
- 利用者情報登録を行う
- オンライン申請を行う
- 在留カードを受け取る
各流れについて、詳しく解説します。
①利用者情報登録を行う
オンライン申請の利用者が「外国人本人・法定代理人」「弁護士・行政書士」の場合は、オンライン申請を行う前に、利用者情報登録を行う必要があります。
利用者情報登録には、以下のものを準備してください。
- マイナンバーカード…署名用電子証明書と利用者証明用電子証明書が必要
- パソコン
- ICカードリーダライタ…マイナンバーカードに対応したもの
- JPKIクライアントソフト
以上のものを準備して、事前に在留申請オンラインシステムから利用者情報登録を行います。
所属機関などが行う場合は事前に利用申出を行う
所属機関がオンライン申請を行う場合は、利用申出を行う必要があります。このとき、申請者(外国人本人)から依頼を受けていなければいけません。
新規利用申出の際に必要な書類は、以下のとおりです。
【新規利用申し出に必要な書類】
- 必要書類チェックシート(新規利用申出)
- 在留申請オンラインシステム利用申出書(※)
- 本人確認資料の写し
- (所属機関の職員の場合)申請書取次者証明書の写し、または研修会の修了証書等の写し
- 在職証明書
- 誓約書
※…法人番号や事業内容を記入する必要あり
利用申出の有効期限は1年間です。有効期限後も在留申請オンラインシステムを利用したい場合は、継続利用のための手続きを行ってください。なお、利用申出の申し込みは入管で受け付けています。
②オンライン申請を行う
オンライン申請を行う流れについて、「外国人本人または法定代理人などが行う場合」と「所属機関などが行う場合」の2パターンを紹介します。「行政書士が行う場合」もありますが、ここでは省きます。
まず、「外国人本人または法定代理人などが行う場合」の流れを説明します。
【外国人本人または法定代理人などによる在留資格オンラインシステムの利用の流れ】
- 在留申請オンラインシステムにログイン
- 申請情報を入力
- 申請情報検索から、申請する案件を選ぶ(このとき、顔写真と在留資格に応じた資料を添付する)また、在留カードの受領方法も選択する
- 「入管庁に申請を行う」ボタンを押すと申請完了
次に、所属機関などが行う場合について、流れを説明します。
【所属機関などが行う場合】
- 在留申請オンラインシステムにログイン
- 申請情報を入力
- 外国人本人の顔写真と資料をPDF形式で添付
- 申請情報一覧の画面から申請する案件を選び、申請ボタンを押すと申請完了
③在留カードを受け取る
オンラインで申請したあと、在留カードを受け取る方法も複数のパターンがあります。
【外国人本人または法定代理人などがオンライン申請をした場合】
| 在留資格認定証明書交付申請 | 「メールによる受け取り」か「郵送による受け取り」のどちらかを選択 |
| 在留資格変更許可申請 | 「郵送による受け取り」か、入管の「窓口での受け取り」のどちらかを選択(※1、※2) |
| 在留期間更新許可申請 | |
| 在留資格取得許可申請 | |
| 就労資格証明書交付申請 | 「郵送による受け取り」か、入管の「窓口での受け取り」のどちらかを選択(※2) |
| ※1 申請完了後に受け取り方法を変更したい場合は、申請先の入管に連絡が必要 ※2同時に再入国許可申請を行った場合やパスポートへの証印による許可を行う(在留カードを交付しない)などの場合は窓口での受領のみ選択可能な場合もある(詳細は入管のサイトで確認) | |
【所属機関などの職員がオンライン申請をした場合】
| 在留資格認定証明書交付申請 | 「メールによる受け取り」か「郵送による受け取り」のどちらかを選択(※1) |
| 在留資格変更許可申請 | 「郵送による受け取り」か、入管の「窓口での受け取り」のどちらかを選択(※2、※3) |
| 在留期間更新許可申請 | |
| 在留資格取得許可申請 | |
| 就労資格証明書交付申請 | |
| ※1申請完了後に受け取り方法を変更したい場合は、申請先の入管に連絡が必要 ※2同時に再入国許可申請を行った場合やパスポートへの証印による許可を行う(在留カードを交付しない)などの場合は窓口での受領のみ選択可能な場合もある(詳細は入管のサイトで確認) ※3申請状態のステータスが「申請完了」または「審査中」と表示されている場合、受け取り方法を変更可能 | |
外国人本人が申請を行う場合、所属機関の職員などが申請を行う場合の双方に、郵送では受け取れないパターンがあります。注意しましょう。
詳しくは入管のサイトを参照してください。
オンライン申請時に必要な書類
オンラインでの在留資格申請に必要な書類については、以下の表のとおりです。
【外国人本人や法定代理人などが行う場合に必要な書類】
- 顔写真
- 日本での活動内容(在留資格)に応じた資料
- (法定代理人などが行う場合)法定代理人であることを証明する戸籍謄本や住民票の写しなどの書類
- (親族が申請する場合)外国人本人と親族関係があることを証明する婚姻証明書や戸籍謄本、住民票の写しなど
【所属機関などの職員が行う場合に必要な書類】
- 顔写真
- 日本での活動内容(在留資格)に応じた資料
「日本での活動内容(在留資格)」に関して詳しく知りたい場合は、入管のサイトを参照してください。
オンライン申請の注意事項
オンラインでの在留資格申請は便利ですが、注意点が2つあります。
- オンライン申請を行うタイミング
- 申請人が出国中はオンライン申請ができない
この2つについても、詳しく解説します。
オンライン申請を行うタイミングに注意
オンライン申請を行うタイミングは、申請内容によって「いつまでに」対応しなければいけないか変わります。以下の表で詳しく解説します。
| ①在留資格認定証明書交付申請 | 特になし |
| ②在留資格変更許可申請 | 在留資格変更の事由が生じた日から在留期間満了日の前日まで(※) |
| ③在留機関更新許可申請 | 在留期間満了日の3カ月前から前日まで(※) |
| ④在留資格取得許可申請 | 出生などの事由が生じた日から30日以内 |
| ⑤就労資格証明書交付申請 | 在留期間満了日の前日まで(※) |
| ⑥ ②~④と同時に行う再入国許可申請 | 同時にする②~④と同じ |
| ⑦ ②~④と同時に行う資格外許可活動申請 | |
| ※在留期間満了日の当日になるとオンライン申請はできません。最寄りの入管の窓口で申請が必要。 | |
申請人が出国中はオンライン申請ができない
オンラインで在留手続きを行うときに注意したいポイントとして、外国人本人が出国中は、オンライン申請を利用できないことが挙げられます。外国人が日本にいない場合はオンライン申請時にアラートが画面上に表示され、申請手続きができないようになっています。
制度を正確に理解し、自社にあった申請方法を活用しましょう
在留資格のオンライン申請は、24時間365日利用可能なので、とても便利な申請方法です。しかし、その一方で準備しないといけないものや行わなければいけない対応なども多く、大変な面もあります。
従来の窓口申請にも、窓口に直接不明点を質問できるなどの利点があります。そのため、オンライン申請と窓口申請、双方の申請方法をうまく使い分けるようにしましょう。





