特定技能1号と2号の違いを徹底解説!取得条件や求められるスキルは?

2019年4月に在留資格「特定技能」が創設されました。昨今では2号の分野追加の動向についてニュースでも多く取り上げられています。
今回は、「特定技能1号」と「特定技能2号」の違いについて、取得方法なども含めて詳しく解説します。

特定技能とは?

特定技能は、深刻化する人手不足をうけて、労働力が特に不足している特定産業分野において人材を確保することを目的に、2019年4月に創設された在留資格です。

他の就労可能な在留資格との違いは、就労可能な範囲が広いことです。単純労働をメインに就労することはできないものの、単純労働を含む業務が可能なので、活躍してもらいやすい在留資格と言えます。

例えば、「技術・人文・国際業務」の在留資格でホテル勤務をしたい場合、大学卒業等さまざまな条件がある上に、単純労働にあたる部分(ベッドメイキングなど)ができず、従事できる業務が限られていました。一方、新しい在留資格「特定技能」では、付随業務としてベットメイキングが可能です(メイン業務としては不可)。企業にとっては、幅広く仕事を任せることができるため、採用しやすい在留資格といえるでしょう。

特定技能の基本的な情報については、過去の記事でわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

特定技能は1号と2号の2種類

特定技能1号には14種類の職種がありますが、2号は2種類しかありません(2021年12月現在)。更に、2021年12月時点で特定技能2号の外国人はまだ在留していないことからも、「特定技能」とは基本的に「1号」のことを指すと考えてよいでしょう。

特定技能2号を取得するには、2021年12月現在、1号から移行するしか方法がなく、分野も「建設」と「造船・舶用工業」の2職種に限定されています。

特定技能1号の職種は幅広い

特定技能1号は14分野あり、サービス系の職種からブルーカラーまで幅広く設定されています。

【特定技能14分野】
介護、ビルクリーニング、素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊農業、漁業、飲食料品製造業外食業
特定技能受け入れ分野
出典:特定技能ガイドブック|法務省P2より

特定技能の14分野の業種について、詳しい情報や最新情報を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

特定技能2号は2022年から拡大予定

特定技能2号は「建設」と「造船・舶用工業」の2職種しかないと説明しましたが、現在、他分野の追加が検討されています。特定技能1号がの在留期限が最長で5年となっているため、期限である2023年までには2号が存在しない分野でなんらかの提示があると予想されています。

▶マイナビグローバルでは特定技能人材をご紹介しています。資料請求・採用の無料相談はこちらから

特定技能1号と2号の違いは6つ

特定技能1号と2号の違いは以下の通りです。

 特定技能1号特定技能2号
在留期間1年・6か月・4か月ごとの更新 (通算5年まで)3年・1年・6か月ごとの更新 (更新の制限なし)
技能水準相当程度の知識又は経験を必要とする技能熟練した技能 (各分野の技能試験で確認)
外国人支援必須。支援計画の策定実施は義務支援計画の策定実施は不要
家族の帯同不可条件を満たせば可能
日本語能力水準試験の有無あるない
試験の実施状況国内外で実施中(2021年12月現在)2022年に新設予定

内容について、以下詳しく解説していきます。

1.在留期間の上限の違い

特定技能1号の場合は通算5年まで、特定技能2号の場合は更新する限り上限なく在留できます。要件を満たすことで、永住権を取得できるルートも存在します。

2.求められる技能水準の違い

特定技能1号よりも2号の方が高いレベルの技能水準が求められます。例えば建設分野では、以下のような違いがあります。

  • 1号……「配管(指導者の指示・監督を受けながら配管加工・組立て等の作業に従事)」
  • 2号……「配管(複数の建設技能者を指導しながら、配管加工・組立て等の作業に従事し、工程を管理)」

同じ「配管」の分野であっても、特定技能2号では、他の建設技能者を指導したり、工程を管理するなどの指導的な経験が求められます。

3.外国人支援の必要性の有無

特定技能1号では、外国人支援が必須です。過去2年間外国人社員が在籍していない場合は「登録支援機関」への委託が必須です。また、過去2年間に外国人社員が在籍していたとしても、多くの中小企業では人材面、費用面などの理由で自社による支援が難しいことから、「登録支援機関」への委託が必要になります。一方、特定技能2号では、支援計画の策定および実施は不要です。

登録支援機関についての概要や、どのような場合に委託する必要があるのかについて、詳しくは過去の記事をご覧ください。

▶マイナビグローバルでは特定技能人材のご紹介から登録支援機関の支援までをトータルで行うことができます。特定技能外国人の採用のご相談、資料請求はこちらをご覧ください。

4.家族帯同の可否

特定技能1号については、基本的に家族帯同が認められていません。

一方、特定技能2号については、配偶者と子であれば要件を満たすことで本国から呼び寄せることが可能です。その場合、配偶者と子については在留資格が付与され、日本で生活することができます。

5.日本語能力の確認試験があるかどうか

特定技能1号では、技能試験と併せて日本語能力を確認するための試験が設けられていますが、特定技能2号は技能試験のみであり、日本語試験はありません。

6.試験の実施状況の違い

特定技能1号の試験は、職種によっても実施頻度が異なりますが、2021年12月現在、国内外で定期的に実施されています。一方、特定技能2号の試験は、上述したように2022年度から実施される予定なのでまだ情報が少なく、現時点で試験内容や申し込み方法などの細かい情報は公表されていません。

現在実施中の特定技能1号の試験について、詳しい情報は過去の記事をご覧ください。

特定技能1号と2号の取得方法

特定技能1号と2号の在留資格の取得方法について、要件や試験などについて解説します。

特定技能1号の取得方法

特定技能1号の場合は、特定技能測定試験に合格する方法と、技能実習から移行する方法の2パターンがあります。

パターン1:特定技能測定試験

14職種の分野ごとに用意されている技能試験と、日本語能力試験の2つの試験に合格する必要があります。

試験内容や移行方法については過去の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

パターン2:技能実習から移行

以下の要件で移行をすることができます。

  • 技能実習2号を良好に修了していること
  • 技能実習の職種・作業内容と、特定技能1号の業務に関連性が認められること

また、技能実習を良好に3年間終了し(技能実習2号まで)、職種と作業内容が移行する特定技能1号の業務に関連性が認められる場合は、技能試験と日本語試験が免除されます。技能実習時と異なる業務を行う場合でも、技能実習2号を良好に修了している場合は日本語試験が免除されます。

さらに現在は、技能実習修了またはコロナによる解雇などで帰国できない外国人は最長1年は異業種での就労も可能となっています。また、特定技能の試験に受かれば、技能実習とは異業種に就くことも可能です。

詳細は「新型コロナウイルス感染症の影響により実習が継続困難となった技能実習生等に対する雇用維持支援について」を参照ください。

特定技能2号の取得方法:特定技能1号からの移行のみ

2021年12月現在、特定技能2号の取得は、事実上「1号からの移行」のみに限定されています。まずは特定技能1号を取得してから、技能試験を受けて2号に移行する形となります。

制度的には、特定技能2号評価試験に合格したうえで実務経験要件を満たせば取得できますが、試験は2021年度からのスタートですので、資格取得者が出てくるのはそれ以降になると考えられます。

必要になる実務経験としては、例えば、建設の場合は複数の建設技能者を指導し、班長として実務に従事した経験が必要になります。

まとめ

今回は、特定技能1号と2号の違いについて解説しました。

特定技能1号は職種が多く、国内外で定期的に試験が実施されている分野もあり、受け入れも少しずつ進んでいます。一方、特定技能2号は2021年12月現在、試験は未実施で事実上1号からの移行しか取得ルートがありません。加えて、職種も建設と造船・舶用工業のみです。

このように2号についてはまだまだ限定的ですが、そもそも特定技能自体が2019年からスタートした在留資格です。これから受け入れが進んでいくはずですので、ぜひ動向を確認していていただければと思います。

また、特定技能1号の在留期間上限である「5年」よりも長く働いてもらいたい場合は、特定技能1号から特定技能2号へ移行することを見据えた採用・人材育成を行うということも検討してみてください。

マイナビグローバルの人材紹介サービスの資料請求・採用の無料相談はこちらから